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おじょう
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おじょう

気分屋2

umi
祖父母の無事が分かったのは4日目。避難所だった小学校まで津波が来て、生きてるのかも、どこに避難してるのかも分からない中、顔の効く祖母の妹が探し回ってくれた。
「今、おんちゃんが迎えに行ってるから、待ってたら会えるよ」あのときのこの言葉より嬉しいものは、今後なくていい。
ぐちゃぐちゃになった祖父の家。諦めてた母の振袖が着れる状態で見つかったことも、それを成人式で着たことも、今では感慨深い。
体育館で出来なかった入学式。入ってきた担任が、クラスメイト全員が揃っていた、ということで泣いたことも、今なら理解できる。
でも、個性が強くて、自分らしく生きることを認め合える仲間と出会えた年でもあるから、悲観的に見たくもない。
今度言おうを、今言おうに変えた日。なくなったものより、今あるものを大事にしようと、見慣れた道と寂しくなった町を見るたびに思う。


またがみ36cm
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