今日は友達と遊びました！その...｜リアの投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

赤い絆と幻影の脅威
港町イマバリの穏やかな午後の日差しが、少年トレーナー・ハルトの赤い帽子を照らしていた。相棒のニャオハは、ハルトの肩で気持ちよさそうに丸まっている。ハルトは、いつか伝説のトレーナー・レッドのように、誰からも頼られる強いトレーナーになることを夢見ていた。

「ニャー」

ニャオハが何かを見つけたように、ハルトの肩から顔を上げた。視線の先には、険しい表情で佇む一匹のアブソルがいた。鋭い鎌のような角を持ち、どこか悲しげな雰囲気を漂わせている。ハルトは図鑑を開いたが、アブソルの大きさはニャオハより少し大きい程度だと記されている。とても大人が二人乗れるようなサイズではない。

その時、背後から元気いっぱいの声が聞こえた。「ハルトー！」

振り返ると、双子のトレーナー、コウタとユウキが駆けてくる。彼らの肩には、いつも一緒にいるプラスルとマイナンがちょこんと乗っている。赤い頬のプラスルと青い頬のマイナンは、互いに小さな手を握り合い、楽しそうにハルトに手を振っている。彼らの周りには、見ているだけで心が温まるような、明るいオーラが漂っている。

「やあ、二人とも！」ハルトが笑顔で応えると、コウタが少し困った顔で言った。「さっき、プラスルが近くの店の看板に落書きしちゃって…ごめんなさい！」

マイナンは慌ててプラスルの背中を叩いている。プラスルは少し悪びれた様子でハルトを見た。確かに、プラスルとマイナンはいつも仲が良いが、時折、周りをちょっぴり困らせるような、子供っぽいいたずらをすることがある。

その日の夕暮れ時、ハルトは海岸沿いを一人で歩いていた。すると、悲鳴が聞こえた。声のする方へ駆けつけると、見慣れない男たちが、怯えた様子の男性を取り囲んでいた。その男性は、確か近くのポケモン研究所で研究をしているマサキだった。男たちはマサキから何かを取り上げようとしているようだ。

「やめろ！」ハルトはニャオハと共に男たちの前に飛び出した。

「邪魔をするな、小僧！」

男たちがポケモンを繰り出そうとしたその瞬間、あたりに奇妙な霧が立ち込めた。視界が歪み、男たちの姿が一瞬にして二重、三重に見える。そして次の瞬間、男たちのポケモンたちが次々と戦闘不能に陥った。まるで、何かに精神を深く侵食されたかのように、ぐったりと倒れている。