片付けてるのに一生部屋が片付か

｢366日｣-琉晴くんへ捧ぐ-

報われなかったかもしれないけれど、君は最後まで誰かの幸せを願っていたね。

愛されるより、愛することを選び続けた人。

君の孤独も、痛みも、きっとまだ、胸の奥には言えなかった涙があったんだと思う。
この歌は、そんな君の心に触れたくて綴ったものです。

これは、あなたの愛の歌です。

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『366日（琉晴ver.）』

君の影を　踏みたくなくて
わざと　遠回りしてきた
「おかえり」って言ったあの日も
僕の声だけ　空に溶けて

小さなピンクが　カバンに揺れた
問いかけを　君は隠してた
答えなんて　いらなかった
その沈黙が　すべてを知ってた

名前は呼ばれてない
それでも足は動いて
代わりなんていらない
君の未来を　守りたかった

ポケットに　隠したMD
“365じゃ足りない”　指の跡がまだ残ってた
聴かなくても　分かってた
君の心は　ずっと向こうにあった

白い花　病室の隅
握った手のなかで　季節が　通り過ぎてた
「最後はあなたと」って
その言葉だけが　僕を置いていった

もういいよ、って言いたかった
でも君の静けさが答えだった
名前のない絆に
勝ち負けなんて　いらなかった

あの曲が　そっと扉を開けた
君は　家族の夢へと　帰っていった
僕の「ただいま」は
届かなかったけど　何度も心で叫んだ

あの子が　僕を見て笑った
「あなたが　本当のお父さん」
その一言で　僕の中の空白に
やっと　光が差し込んだ

366日でも足りない
何度だって　春は来るけど
君がいたこの世界だけは
今も　あたたかいままだ

風が吹いた　カーテンが　ゆっくり揺れた
誰もいない部屋で
小さく　ただいまが　喉の奥でほどけた
返事がなくても　知ってた
それでも
君の声を待つ夢だけが
今も　僕の時間を止めている

片付けてるのに一生部屋が片付かない