：エレベーター内の無言の対話｜GRAVITY(グラビティ) SNS

私は怪我で足にサポーター器具つけていて、駅のエレベーターを爺に続いて2番目で待っていた。
エレベーターが来て、爺が開ボタン押して、私の後ろに視線を遣ったので、視覚障害者かベビーカーかなと思って少し避けて後ろを見たら、ただのキャリーバッグ持った人だった。
すみません〜とその人が私より先に乗っていった。

何でだろう? キャリーバッグ持った人がエレベーター乗るのは全く構わないんだけど、先に乗らないといけない理由ってなに?

休憩時間の医療者と仕事の進み具合の医療者
病院の休憩室は、いつも独特の雰囲気に包まれている。甘いコーヒーの香りと、短い休憩時間を最大限に活用しようとする医療者たちのざわめき。

「あー、やっと12時だ！今日の休憩、何食べようかな？」

新人の看護師、佐藤が時計を気にしながらぼやいた。彼女は常に休憩時間を気にするタイプだった。午前中の業務が終わると、真っ先に休憩室へ駆け込み、スマホを手にSNSをチェックしたり、同僚とランチの話題で盛り上がったりする。もちろん、休憩は大切なリフレッシュの時間だ。だが、佐藤にとって、休憩時間は「業務から解放される時間」であり、その後の仕事の進み具合とは切り離されたものだった。

隣の席では、同じく新人医師の田中も、時計をチラチラと見ながら、
「今日の午後は、カンファレンスもあるし、オペの説明もあるし…休憩、きっちり取れるかな？」
と、どこか不安げに呟く。彼もまた、与えられた休憩時間をいかに確保するかに意識が向いていた。

仕事の進捗を優先する者
一方、その様子を横目に、ベテランの外科医である山本医師は、コーヒーを片手に黙々とカルテに目を通していた。彼の視線は、決して時計に向かうことはない。彼が気にしているのは、常に仕事の進み具合だった。

「この患者さんの術後の経過、少し気になるな。今日中に、もう一度確認しておきたい。」

山本医師は、休憩中であっても、頭の中は患者さんのことでいっぱいだ。休憩時間を削ってでも、情報収集や次の準備を進めることを厭わない。彼の行動原理は、「いかに効率よく、患者さんに最善の医療を提供できるか」という一点に集約されている。

ある日、緊急搬送された患者の受け入れが重なり、病棟は大混乱に陥った。佐藤や田中は、与えられた休憩時間が削られることに内心戸惑いを隠せないでいた。

「え、休憩なしですか…？」
佐藤が困惑した表情で先輩看護師に尋ねた。

しかし、山本医師は、一切の迷いなく現場に戻り、指揮を執っていた。
「輸血の準備は急いでくれ！オペ室の状況を確認して、すぐに連絡を！」

彼の指示は的確で、無駄がない。休憩時間のことなど、微塵も気にしていないようだった。彼の頭の中には、緊急の患者を救うという仕事の進捗しかないのだ。

真のプロ意識
混乱が収束し、ようやく一息ついた時、山本医師は疲れた顔一つ見せず、佐藤と田中の方を振り返った。

「君たちも、今日のことで何か学べたか？医療の現場では、いつ何が起こるか分からない。だからこそ、常に先のことを考えて、今、何をすべきかを判断する力が重要になる。」

そして、彼は続けた。

「もちろん、休憩は大切だ。だが、本当に仕事ができる人間は、休憩時間を気にするのではなく、仕事がどれだけ進んでいるか、患者さんの状態がどうなっているか、常にそちらに意識が向いているものだ。そうすれば、結果的に無駄なく、質の高い医療を提供できるようになる。」

山本医師の言葉は、佐藤と田中の胸に深く響いた。彼らは、目の前の休憩時間ばかりを気にしていた自分たちの未熟さを痛感した。本当に大切なのは、与えられた時間の中でいかに効率的に、そして質の高い仕事をするかということなのだ。

それから、佐藤と田中の仕事に対する意識は少しずつ変化していった。休憩時間に入る前に、午後の業務の段取りを確認したり、患者さんのカルテをもう一度見直したりするようになった。彼らは、山本医師の背中から、真のプロ意識と、医療者としての使命感を学んだのだ。