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#朗読会るぴなす💠
第八夜(あらすじ)
『床屋の敷居を跨いだら、白い着物を着てかたまっていた三四人が、一度にいらっしゃいと云った。…』
床屋に入り、鏡の前に座っていると、鏡の中を様々な人物が通り過ぎてゆく。
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企画用の短歌もどきを作るとき
当意即妙な単語が出てこず苦労した覚えが💦
作中ではパナマ帽子をかぶった庄太郎
豆腐屋、芸者、自転車と人力車
粟餅屋、札束を数える女、金魚売り
この順に登場するので
とにかくそれを全部盛り込みましたが
おそらく作中でひときわ
キーワードになっている登場人物は
札束を数える女と金魚売なのですよね
十円紙幣を百枚
延々と数えているこの女ですが
そもそも十円紙幣ってなんぼなんでしょうか
明治30年頃に普及していたそうなので
この頃の物価について知る必要があります
このあたり野村證券とか
銀行のコラムが詳しい事書いてあるんですが
明治30年頃の物価と、今の物価を比べると当時の3800倍ぐらいらしいです。
つまり明治時代の1円は、今の3800円ぐらい
もう少し感覚を生活に近づけて実態にあわせてみると
(月8~9円)
小学校の教員お巡りさん初任給
(月20円)
大工や工場のベテラン技術者
とすると庶民にとって当時の1円は
1〜2万円ぐらいなんじゃないかと思われます
記録に残っている資料だと
あんパンは1個1銭(今でいう約200円)
うどん・そば」2銭(今でいう約400円)
カレーライス5~7銭(今でいう1000円以上)
ビールの大瓶1本19銭(今でいう3800円)
野球のグローブ1~2円(今でいう2~4万円)
アメリカ製の自転車が200~250円
(今でいう400万円くらい)
グランドピアノ750円(今でいう1500万)
自動車1台5000円前後
(自転車の20倍)
つまり、十円紙幣は10〜20万相当で
それを百枚数えるという事は
この女、1000万〜2000万円を路端でかぞえていたことになります。
どっひゃー💦
普通目を見張るところですが
面白いことに
金魚売りの方はまったく興味がない様子
第八夜のテーマは「現実」と言われますが
同じ現実を前にしても
人によって捉え方が全く違う
その奇妙さや不気味さが
八夜の主旨なのかなと感じました
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コメント
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こあべ
コピペしておきたいくらい勉強になりました。
彼方@休眠中
いつも思うんですが、このリサーチ力すごいですよね いっそ、yukkyさんの卒論読んでみたいです[疑っている]