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Rc.ぽこ

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”誰しもが自分の人生の主人公である”──とはよく言ったもので、しかしそれはただ主観と客観という視点に置けば、必然であろう。
何故なら自分が死せば、その物語は終わりを告げるのだから。

むしろ自分の人生を客観的な視点で捉えているヒトがいるのならば、それはある意味狂気である。
だからこそ言いたい───自分の人生を他に取られるなど、愚行もいいところだと。

ところで、主人公症候群という言葉がある。

主人公症候群とは、この世界が自分という主人公を中心に廻っていると考えてしまうことである。

自分の人生の主人公は自分であるのだけれど、世界の主人公は決してそうという訳ではない。むしろ、”存在してはならない”とさえ思われる。
曰く──主人公症候群と呼ばれるのは、紛れもない傲慢であろう。

しかし考えてみると、意外に難しいものである。

世界の主人公でなく、それでいて他を主人公とすることも望ましくない。
しかし”誰しもが自分の人生の主人公である”と言われるのだから、果たして自分の人生とは何かを定義しなくてはいけない。

それは生涯の課題である。
生を受けたその時から真っ白なキャンバスが渡されて、あらゆる事を思い、感じ、考えて作り出した絵の具で彩るようなものである。

そしてきっと1枚の絵画が完成する頃には。
”自分の人生”とは何かを定義し終わる頃には。

「ああ、良い時間だった」

と、そんな事を呟きながら灰となって消えるのだろう。

さて、最後に疑問を投げかけておこう。
「あなたにとって『人生』とはなんですか?」

その答えはきっと、未来のあなただけが知っているはずだ。
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